リングベースワックスのつくり方【ロストワックス】

緊急事態宣言が発令されてから、今年のGWなんかはとても気持ちの良いお天気だらけで

本当だったらどっかピクニックにでも行きたいなぁ。なんて考えていましたが

皆さんがステイホームをされているおかげで、だいぶんと落ち着きを取り戻してきましたね。

 

偉い政治家のセンセーがたがおっしゃる通り、ここでの気の緩みが二次感染・三次感染に発展するだろう事は

自分でも流石にわかりますので皆さんもう少し、お家時間を楽しみましょう。

 

 

この機会に家や独学で彫金をされている人に(生徒さんもお家でされている方には復習も含めて)

空いてる時間にですが少しづつ彫金でのつくり方なんかを書いていけたらいいかなぁ。

なんて考えています。(昔もやってたけど3回くらいで頓挫してました。)

 

今日は基礎の基礎でチューブワックスを使ったリングのベース作り

 

指輪をつくり始める時に最初に中心線を描く場合が多いのですが、今日はここを目指します。

 

みんな大好きチューブワックス。#8~#9以上の指輪はほとんどこれで作れます。

 

まずはつくりたい指輪の幅をノギスで平行に線引き。ノギスの使い方はグーグルセンセーに聞いてください。

(その時にチューブワックスの断面を穴に対して綺麗な垂直の面をヤスってください)

 

線が引けたら線に対して少し外側をワックス用の糸ノコで切断します。

(その時に一気に切断すると断面が斜めになったりする可能性が9割なので、チューブワックスを回しながら切り目を繋いでいくイメージ)

 

切断面(ガタガタ)まぁ、、こんなもんです

 

ガタガタ面をヤスリで綺麗にしていく前に先ほどの線のところまでキレイに斜めに削ってあげましょう

(これをやる事でどこまで削れば良いかの目安になります)

 

キレイにヤスったあと。厚い部分は鬼目、あとは中目とバンドヤスリでキレイに整える感じ。

 

断面がキレイにできたら次はサイズ棒とリーマーという道具を使用してサイズを拡張していきます。今回は16号まで

 

リーマーを時計回しに回していくと徐々にサイズが広がっていくのですが

注意点としては、両側から満遍なく削る、リーマーに対して常に垂直になるようにワックスを回しながら削る、力入れすぎない、でしょうか。

ありがちな失敗は内円がガタガタになったり穴が斜めに拡張されたり。

 

今回リングの手のひら側の幅を狭くするので16.5号くらいまで

この時に穴の大きさが違ってくるとあとあと色々ズレてくるので注意

 

次にワックスの穴側の断面に十字の中心線を引きます。

この中心線の引き方は人によって様々で、今回はきちんとした真面目バージョンで引いてみます。

使う道具は円のテンプレート、ノギス、針の3つで書いてみます。

 

中心線を引く順番は上・横・下の順番で引きます。

まずは単純にチューブワックスの幅をノギスで計測して、それの2分の1の値をノギスで平行線を引きます。

(この段階で天面の真ん中が少し湾曲してたら天面もヤスリでキレイにしておきます。特にブルーの場合は大体湾曲しています)

 

こんな感じ

 

次に横の中心線。少し算数が入りますが「円の半径 + 天面の厚み」を計算して天面から平行に線を引きます。

 

こんな感じ

 

あとはテンプレートの任意の大きさのところで3本の中心線とテンプレートの中心線を合わせて、テンプレートの下の線に合わせた印をワックスにつけます(テンプレートは中心線が書いてあるモノで)

 

あとは上下の点と線を結んだら出来上がり。

 

 

必ずしも中心線やガイドラインを引かなければいけない、というわけではないですが、

天地がはっきりしているリング(おっきい石のやつとか)や左右対称なデザインのリングはガイドラインを引きながらつくる時が多いです。

 

ここからデザインによってつくり方が違ってくるのですが、それはまた今度。


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